■お客様が気持ち良くお買い物をし、また来店したくなる店舗・売場を目指しましょう (V)
担当者:松本安幸
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Bチェックアウト業務(クレームを未然に防止する)
入店後、商品を購入するために、必ず通過しなければならないのがレジです。係員の対応次第では商品を投げつけて帰るお客様もでたり、初期対応の悪さから二重三重のクレームに発展したり、店舗で処理できなくなる場合や、裁判沙汰に発展する場合もあります。お店で働いている者は、お客様にクレームを販売するのではなく、商品を販売するのが仕事です。
チェッカーのスケジュールについては、責任者(チェッカーMgr、売場Mgr)が、レジサークルごとに曜日別時間帯別の計画を組み、レジ全体を管理しているものと思います。そのサークル内に接客態度の悪いチェッカーが一人いるだけで、サークル全体の接客が悪いとお客様に認識されてしまいます。お客様は、一度でも気分の悪い思いをさせられると、そのレジには並びたくないという拒絶反応を起こします。その結果、『その売場で商品を購入したくない』⇒『その店で商品を購入したくない』⇒『その店に行きたくない』という構図が成立し、売上にも多大な影響を与えます。
それでは、レジで注意しなければならない事例を見てみましょう。
@)レジが混雑しているとき
レジが混雑し別レジを開局する際、係員が何気なしに「お待ちのお客さまどうぞ」と言った場合、最後尾のお客様がさっと移るときがあります。すぐに精算してもらえるお客様はよいのですが、並んでいたお客様はどうでしょう。この場合、「次にお待ちのお客様、大変お待たせ致しました。」と言って誘導すれば、レジがスムーズに流れますし、お客様も憤慨することもありません。レジの混雑時は、気がついた社員が率先して対応できる教育体制を整備してください。店内に様々な声が響き渡れば活気も出てくるし、活気が出てくれば売上にも反映してきます。
A)精算時の金銭授受のとき
釣り銭授受の際に、手を出しているにもかかわらず、釣り銭カルトンに入れて愛想なく渡されることがあります。カルトンで授受したほうが良いのか、手渡しで授受したほうが良いのかは各社対応が違うと思いますが、社内での徹底度合いはまだまだ低いようです。
金銭授受の対応は、マニュアルによるルールが全社員(パート、アルバイト含む)徹底されなくては、クレームや金銭の事故(過不足等)もなくなりません。レジ精算時に、精算者は1円の過不足で「ホッ」としないで下さい。本来、1円の過不足でも発生すれば原因を追究すべきなのですが、実際は時間をかけられないのが現実です。消費者の立場に立って、細心の注意を払って対応してください。
B)レジ内での姿勢
レジでお客様と対応している時、また待ち姿勢の時、本当に嫌々仕事をしているような人がいます。「嫌なら辞めれば良いのに」と思うこともあります。会社は役割を果たした従業員に対して、対価として賃金を支払っています。十分理解したうえで職務の役割を果たしてください。何度も述べますが、一度売場に出れば、常に様々なお客様に注目されています。常に緊張感を持って仕事に従事してください。閑散時には、レジ周りの整理整頓、清掃(ハンガー整理含む)、販売管理タグの整理、用度備品の点検、チラシの確認などいろいろやることがあります。役割分担を明確にして業務に専念してください。
C)レジのレシート、ジャーナルの交換時
時折不慣れなチェッカーを見かけます。採用後は、新人もベテランも、社員もパート、アルバイトも関係ありません。待たされて迷惑するのはお客様です。オドオドしたり、「分かりません」という不安な態度をとると、すべての面でお客様が不安になってきます。すべての面とは、レジ業務以外の業務(縫製加工修理、返品、返金、ご進物用の包装、配送、のし紙の名入れなどetc.)においてもということです。社内ルールで制限時間内に交換できない人はサッカーまでとし、チェッカーとしての責任者No.は絶対に与えないでください。『忙しい』『人がいない』というのは関係ありません。閑散時、繁忙時に関係なく、重大事故を発生させる原因にもなります。リスクマネージメントの観点からも、徹底してください。(誤打刻、返金処理の時も同様)
D‐@)サービスカウンターの機能をもたせている場合
レジにサービスカウンター機能を持たせているところについては、商品打刻、金銭授受以外に、縫製加工修理、返品、返金、ご進物用の包装、配送、のし紙の名入れ、商品説明、売場案内の対応など、1人で何役もこなさなければならない場合もあります。
その際に、複数のお客様と一度に接したり、後のお客様を優先したり、親類、知人への対応が他のお客様の場合と違ったりすると、お客様を怒らせることもあるので注意してください。原則的にお客様への対応は、『最初のお客様から順番に、公平に、迅速に応対する』ことが重要だと思います。また、1人のときは事故、事件の発生も多くなりますので、売場内の支援体制、教育を万全にしてください。
D‐A)のし紙を依頼された場合
のし紙の名入れを依頼された際に、毛筆を使えず慌てていることがあります。筆を扱えないのであれば、扱える人が誰で、フロアー毎に何人いて、出勤体制がどうなっているのかチェックし、常に万全の環境を整備してください。
また、のし紙をつける場合は、のし紙の種類、汚れ、包装紙の種類、向きなどに十分注意が必要です。慌てて作業すると、値札をつけたまま包装したり、配送の送り先間違いなどが発生し、大きなクレームの原因になります。落ち着いて作業してください。
E)業務の引継ぎのとき
引継ぎをする時、商品打刻、金銭授受、配送、包装、加工修理などの作業が途中の場合は、責任を持って処理してから交代してください。
また、サークル内にある商品はがどのような理由で置いてあるのか、明確にしておく必要があります。返品された商品なのか、不良品なのか、キャンセル品なのか、お客様のお取り置きなのか、お取り置きであればいつ取りに来るのか、代金は支払い済みなのか、理由を所定の用紙(全館共通の書式)に記入し添付することで、他の人でも対応できるようにしておくことが重要です。
F)レジ周囲での姿勢
レジ越しで、レジ担当者と売場担当者が会話をしている光景を、よく見かけます。何気ない行動ですが、お客様に背を向けて仕事をするということは、お客様に対して大変失礼です。もしレジに用事があるのであれば、レジサークル内に入って処理してください。
この他にもレジに対するクレーム事例は、多数あるかと思いますが、クレームが発生した時、自分ひとりで判断がつかず、対応が出来ない場合は、クレームの内容を上司に伝え、引き継いでください。お客様に同様の説明をさせてしまうと、二重のクレームに発展する恐れがあります。(電話対応も同様)
苦情の際の対応は、いきなり陳謝するのではなく、一通り話を聞いてから陳謝してください。話の最中に割って入ったり、言い訳をするようだと、お客様の怒りに火をつけかねない結果になります。苦情が発生した場合は、時間をおかずに迅速に対応してください。
苦言を呈されるお客様は、お店が良くなって欲しいという一心で言ってくださいます。誠心誠意対応すれば、大部分のお客様に納得していただけます。 クレーム処理の対応が良く、迅速に解決した場合は、担当者も心底から「ホッ」としますし、お客様も高揚した気持ちを静めることにより、すっきりした気持ちでお帰りいただけると思います。そのためにも、『人の力』を集中させ、各企業全社一丸となって、お客様と正面から向き合い、真の顧客開拓を進めていきましょう。
現在、日本経済はデフレ経済の長いトンネルに入ったままで、なかなか出口が見えてきません。小売業界においても、単価ダウン、客数減少、買上点数の伸び悩みなど、厳しい環境におかれています。そのために、人件費、在庫の削減、原価引き下げなどのコストを削減したり、商販一体となって売上を浮上させるための企画を出し、顧客獲得に躍起になっています。いかにこの混迷から抜け出し、勝ち組の仲間入りを果たすことが出来るか、健全な企業経営をすることができるか、鍵を握っているのは『人』です。そのために、『人の力』を集中させ、社内マニュアルを点検し、ルールを徹底させていく必要があります。ルールを全社員に浸透させるのは、管理者の重要な役割です。
次回は、来店客数を上げるためにどうすれば良いか、売場の視点で述べたいと思います。
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